とある王国に武勇の誉れ高き騎士団があった。それを率いるは武勇と機略に優れた女騎士フィオナ。 しかし彼女には「処女騎士隊長」という渾名があったのだった。 それは単に男に縁がないということではなく、普通の恋愛をするには「強すぎた」ことが原因だった。 そんなフィオナを冷やかすものもいたが、部下などにはその生真面目さを深く慕われてもいたのである。 しかし、その騎士隊は今や重大な危機に直面していた。 この頃頻繁に王国の境を侵す凶悪なオークの一団を討伐すべく向かった彼ら。 しかし、度重なる不運と敵であるオークの頭領の ...