「起きろー!大野アキト!」 朝、オレはいつもコイツに起こされる。 「ひゃ、ちょ何見せんのよー」 勝手に、かけ布団をめくる方が悪いと思わないか?赤くなった頬を優しくさすりながら、オレは、降矢まひろに、ぶつくさ文句をいう。 「アキトが、あんな格好で寝てんのが悪いんでしょ」 「暴力女に起こしてくれ、なんて頼んでない」 「なによー。遅刻の常習犯のくせに。宿題だっていつも忘れてるし。ウチが助けてあげないと、いつか取返しつかなくなっちゃうんだから」 いつもの学校への登校風景。オレとまひろは、いつものような会話をしてい ...