鬼や化け狐といった妖魔は突然生まれ、それに苦しめられる農村は古来から専門家に退治を依頼してきた。 そうした依頼を請け負ってきた組織に所属し、退魔を生業とする巫女を人々は「遠征巫女」と呼んだ。 最上結(もがみむすび)もそんな遠征巫女と一人だった。 彼女はとある村から鬼の退治を依頼され、そのために現地に赴く。 鬼が住処としている洞窟に足を踏み入れ、襲ってきた鬼を彼女はあっさりと退治する。結は遠征巫女の中でも類まれなる才能をもち、敗北知らずだった。 今回もその圧倒的力を見せつけ、鬼を炎で灰にして疑うべくもない勝 ...