学院の生徒を手にかける淫魔にそういうのを狩る退魔の剣士が挑んで典型的な目に遭う、よくあるお話。 文字数は約12,000文字。 「お前だな。夜毎、学院の女生徒をその手にかけていたのは」 凛とした女の声が、夜の闇に響く。 年の頃は二十にもなるまい。 瑞々しく凛々しい顔つき、艶やかな長い黒髪を束ね、現代の女学生の服にはおよそ不似合いな、年代がかった刀を手に握っている。 「聞くまでも無かろう?」 対峙する妖艶な女は、くすくすと笑った。 「こんなものを抱えておってはのう」 その手には、蕩け切った笑みを晒し、ぐったり ...