満たされない欲望を空虚で埋める日々───。 声を掛ければセックスをしてくれる。よほどがない限り断られたことはない。 夕日が差しこむ校舎の片隅で、今日も背徳の儀式が静かに続いている。 彼女たちが無言のまま行為を受け入れる理由はわからないが、歓迎されていないのは分かる。 拒否されることはないが肯定も一切無い、そこに感じる温度差が不気味さを増す。 お互いの欲求を満たすためのだけのセックス。そこに少しばかりでも愛を求めてはいけないと本能が察する。 ほんの僅かに冷たさ寄りに傾いたこの関係にひとつでも何かを望めば崩れ ...