「ねえ、今晩どう?」 そう言ってママさん達に誘われたのは少し前からの事だ。 小さなきっかけでママさん達のパートのあいだ、面倒を見るようになっていた近所の子供達… 彼らの持っていないゲームソフトや、少し高い値段のロボットのアクションフィギュア。 背伸びをしたい年頃の子供達には、僕の家はまるで宝箱のように写っていたのだろう。 『何かあったら、すぐに呼びに来るように。』 そう言って一階で子供達を自由にさせつつ、 二階の作業スペースでのんびり仕事をするのが、最近のルーティーンだった。 『子育てに理解がありつつ、衰 ...