直樹の視線が痛いくらいに私の下半身に突き刺さってくる。 「月でも見ていて」 「無理っしょ」 彼はひたすら観察している。 「恥ずかしいですよ」 生まれたままの姿になった私は、ベッドの上で直樹に飛び掛かるようにしがみつく。 「寧さん、すげえすげえ綺麗だよ。これで手術で死んでも後悔ないよ 泣きそうな顔で直樹が言った。 「縁起悪いこと言わないでください」と言って、私はまた直樹の口を自分の唇でふさいだ。 「どうすればいいの」 直樹が言ったので、私は直樹の瞳をまっすぐ見つめた。そういう台詞を残して死んだ人を思い出して ...