女は凶悪犯だった。 指名手配を受けた女はこの国にはもう逃げ場がないと悟った。 しかし女は国外逃亡を図り、実行した。 だが女は頭が悪かった。 「法律のない国に逃げれば自由になれる」 と考えたのだ。 逃げた先は独裁国家。 法はまともに機能しない国だった。 女は林の中を逃げていた。 女の背後からは、国境警備兵が警告もなしに発砲しながら追いかけてくる。 女は観念して両手を挙げて警備兵たちにおとなしく捕まることにした。 「しかたねぇ。今はおとなしく捕まって、あとで逃げるしか・・・」 しかし、収監や裁判など、それは法 ...