少年の姿で愛され、大人の姿で抱かれるまでの話ーー 深い山の奥には美しい滝があり、そこには古くから水神様が祀られている。 町の人は祠へ供物を捧げ水不足にならぬようにと信仰を続けてきた。 ミキもそんな町で育ち、日照りの続く季節になると山へ供物を届けに行くのが役目となっていた。 ただ、ミキにだけは水神様の姿が見えていた。 祠様と呼ばれ皆から大切にされるその神は美しい少年の姿をしていた。 子供の頃から時を過ごしたその少年は、ミキにとって神様というよりも仲の良い友達のような存在だった。 そんな彼との別れはミキの成長 ...