◆Story◆ ある日。町で商売に失敗した男は途方に暮れ、 森を彷徨い歩いていると、古びたお城にたどり着きました。 お城の中では誰にも会いませんでしたが、何故か温かな食事とベッドが用意されており、 男は不思議なもてなしに感謝して一夜を過ごしました。 翌朝。お城を出ようとした男の目に、庭に咲く美しい薔薇が映ります。 せめて娘の土産にと、一輪の薔薇を手折った瞬間――。 恐ろしい形相で怒るお城の主に、剣を突きつけられていました。 男は慌てて命乞いをしましたが、お城の主は薔薇を盗もうとした男の罪を許そうとはしませ ...