今見ている夢のその先に、誰と過ごす現があるのか―― 「またすぐに会えますわ。あなたを、愛していますもの」 気がつくと、僕はベッドに寝ていた。白い壁に囲まれた、病院のベッド。 混乱、そしてすがる過去がない事への恐怖。 闇夜に怯え、震える『僕』を救ってくれたのは、自分のメイドを名乗る少女、琴乃宮雪。 そして友人である宮代花梨、新城和泉、大和庄一。 みんなに助けられながらも『僕』の新しい生活は始まる。 それは、ぎこちなくも優しい時間。『僕』はそんな時間に幸せなものすら見出し始める。 けれども、目覚めたその日から ...