ドーン、ドンドンドン…ドドーーーン 地面が揺れるような響きと共に、夜空に輝く火花が散る。 都会の喧騒から離れた田舎のここで、今日は夏の風物詩である夏祭りが開かれていた。 あまり娯楽のないこの土地では、この夏まつりはことさら住民の心を湧き立てる。 (あー…でも、今年も一緒に行ける彼女はなしか…。モテない男はつらいねぇ…) 年齢=童貞を貫いている俺は、あと数年で魔法使いになれる所まで来てしまった。 いまさらどうやって彼女を作るのか、誰にも聞けないまま枯れ果ててしまう未来が見えるようで、最近は一生懸命マッチング ...