「敗北の代償、それは――王国で最も美しい存在の引き渡し。」 オークとの全面戦争に敗れ、滅亡の淵に立たされたペニ王国。戦火終結の条件に提示されたのは、王国が誇る「最も美しく、可憐な」第10王子の引き渡しだった。 ただ一つの救国の策としてオーク国に人質として送られることとなった彼を待ち受けていたのは、繁殖欲のままにふるまう無数のオークたちへのご奉仕を強要される過酷な運命だった。 粗暴で容赦のない支配者たち。彼らにとって「人質」とはただの所有物。王国一の美貌を誇る第10王子も例外ではなかった。 気高き第10王子 ...