ハナミズキ 第三話「あの夜」 隣り合う個室露天風呂を備えた隠れ宿ー。 ノブの説得も虚しく、花は佐野に肩を抱かれ 離れにある隣の部屋へと入っていった。 ノブは一人過去を悔やむうちに、 花に支えられた蜜月の日々を思い出していた。 失いつつあるものの大きさに絶望し、 ただその時を待つことしかできないノブ。 やがて衝立一枚を隔てた隣の露天風呂から 押し殺した声と淫靡な音が漏れ聞こえてくる。 罰を受け入れ苦しみながらも耐えていたノブだったが、 暴走気味に中出しを迫る佐野の声に激昂し 衝立を飛び越え殴り込む。 しかし ...