【冒頭あらすじ】 時は戦国乱世。山間の小村の一つに、美しい巫女がいた。その名を「天乃」(あまの)といい、巫女として村の守護に努めていた。一方、将来の契り(ちぎり)を誓った許嫁の平八郎(へいはちろう)がおり、いつか夫婦(めおと)になる日を夢見て平穏に過ごしていた。 ところがある日、村内で話し合いが開かれたが、村の有力者のはずの天乃は外されてしまう。怪訝に思った天乃が、密かに立ち聞きしたところ、天乃の身柄を差し出すよう要求があったことが判明する。要求したのは、和泉国兼定(いずみのかみかねさだ)。強欲な領主とし ...