店の前に立つ男。緊張をほぐすかのようにネクタイを緩め、ふうっと息を吐く。 男にはヤリ残したことがあった。 意を決して店のドアを開ける。 「いらっしゃいませー!」 目当ての人物は目の前にいた。言うべき言葉は決まっていた。 「親子丼一つ…!」 奥の座敷に通され、目の前に座るのは母と娘。 前回、新鮮な姉妹丼を堪能した男は、次なる丼を目の前にして言うのだった。 「親子丼いただきます!」 ※本作品は既刊をまとめた総集編です。描き下ろしのみデジタル版としては初収録となります。 ---収録内容--- ・オヤスミナサイ( ...