【あらすじ】 深夜。 貴女はしとしとと降る雨の中、傘も刺さず橋の上で佇んでいた。 職場のいじめに疲れ果て、今世を終える為だ。 (もし来世があるのなら、誰かに愛されてみたい…。) 交際経験のない貴女は、唯一それを心残りに思いながら、増水している川に飛び込もうとした。 ――瞬間。ふと、後ろから声をかけられる。 「傘もささないで何してるの、おねーさん」 ふんわりと優しく響く、甘い声。 振り返ると、そこには人ならざる身体…大きな角と翼を持った青年が立っていた。 「死んじゃうくらいならさ、俺が飼ってあげるよ」 ―― ...