―あの子が全て壊した― ―私はもうすぐ殺される― 王宮に住む令嬢リオネッタは王子の婚約者だった。 政略結婚とはいえ、頑張ってこの地位までたどり着いた。 ―王子の心は自分に向いていない― 冷え切った王子の瞳の中に私の姿はいない。 そこに写っているのは側近メイドのアイリス? 私と会話している時とは違い アイリスと話しているときの王子の顔は幸せそのものだった。 恐らく王子は私との婚約を解消し、アイリスを選ぶだろう。 手作りのお菓子も教わって頑張って作ってきたのに… 「幸せになりたかったなぁ」 私はどうせ結婚する ...