家族に捨てられた郁と睦実。 犬として育った二人が、新しい主人の元でもう一度幸せになる――。 郁を引き取った梅沢は、いつしか郁に恋愛感情を抱くようになっていた。そして、同じ気持ちを返してほしいと思うようになる。しかしそのためには郁に人間としての感情を学んでもらわなければならなくて――。 『やはり人間は勝手だ。生まれてすぐお金のために親に売られ、そこでは商品になるために犬として育てられ、好奇心なのか趣味なのか金持ちに買われ、そして捨てられた。続いて里親として現れた梅沢には劣情を持たれ、挙句同じ感情を返してほし ...