「……なに、これ……」 差し出されたコップに口をつけた、山田安奈。 喉を通った瞬間、熱が体内を駆け巡る。 鼓動は早まり、視界が霞む。 「……おかしい……」 頭に靄がかかったように思考が鈍くなり、頬がじわりと紅に染まっていく。 意識の輪郭がぼやけ、世界がやわらかく、甘く、淡いピンクに染まっていく。 ――気づけば、服は肩から滑り落ちていた。 素肌に触れる空気がやけに鋭く感じられ、吐息すら敏感に響く。 五感が研ぎ澄まされ、意識がとろけていく。 「……やめて……」 かすれる声は届かず、 快楽の波に、抗う意志すら溺 ...