【あらすじ】 念願の騎士団に入団した俺に、地方への赴任が命じられた。 遠く離れた同盟国の港町。3年は帰れないだろう。 上を目指すのであれば、避けては通れない任務。 問題はない。 それ自体は想定済みだった。 …とはいえ、1つだけ心残りがあった。 俺の幼馴染だった彼女。いや、もうそんな気軽な関係じゃない。 あいつは最高の癒し手を目指して神官学校に入学し、そして── 赴任前日の夜、俺は聖教会を訪ねた。 平日はここにいるはずだ。 …会えなくてもいい、せめて任務の無事を祈ろう。そう思った。 「──何をしているのです ...