ドラゴンと羊の、異色の婚礼―― 「きっと生贄のように、竜王様に食べられてしまうのね」 竜王・ドラドの恐ろしい姿を見た羊の姫・メリーナは、そう覚悟を決めていた。 しかしヒトの姿で身を屈め、優しい声で「大切にする」と言う彼に、恋に落ちる。 その言葉にウソはなく、心優しいドラドとの幸せな日々を過ごすメリーナ。 しかし毎夜、彼がメリーナを抱きしめる手には力がこもっていて…… 「本当は、食べてしまいたいのを我慢しているんだ」 そう思ったメリーナは、彼に身を捧げたいと告白する。 だが彼の真の欲望は―― ------- ...