「ほら〜っ。もっと飲みなよ〜っ」 少し酒癖の悪い俺の上司の川島綾はビールジョッキ片手に身体を寄せる。 お酒に弱い癖に飲むのが好きで少し厄介なタイプだ。 それでもこうみえて仕事は優秀で俺と歳も一つしか変わらないのに異例の出世をしている。 それでいてとても美人だ。 営業先の企業のお偉いさんからいくつかの見合い話をもらうくらいに彼女は出来た存在だった。 一方、俺は普通のサラリーマン。 特に成績が良い訳でも無く、悪い訳でもない。 大学時代に出来た初めての彼女と将来に向けて頑張っている。 川島綾とは全然違う、手の届 ...