離ればなれになっていた一人息子の日陽(ヒナタ)。 色々あって、俺はまた日陽と一緒に暮らせることになった。 日陽との生活は俺が長年夢見てきたものだったのだが 俺は次第にある大きな問題に気づき始めた。 それは日陽が、先立った妻の恵梨香に生き写しだということ。 何気ないしぐさや表情まであまりにもソックリで 恵梨香と一緒にいるような錯覚に陥ってしまうほどだ。 日陽は俺を良き父親と信じきって 当然のように日々無防備に過ごしているが 俺は我が息子に対して決して宿してはいけない どろりとした欲望を心の中に溜めていった。 ...