『浜野水帆』は国際女子医科大学に通う三年生。 水泳部の新キャプテンに選ばれるほどの優秀な選手だった。 しかし、事態はすぐに急変する。 「おかしいなぁ…やっぱロッカーにもない。」 水帆の大切な大会用の競泳水着がなくなってしまったのだ。 前日の大会後、確かにバッグに入れたはずなのに。 「あんな使用済みの競泳水着、誰も盗むわけないよね。」 その数日後、大学宛に一通のメールが届く。 『貴女の大切な競泳水着をお預かりしています。一度ご連絡ください。』 それは競泳水着を拾ったという女性からだった。 水帆は安堵の気持ち ...