代々神社の家系に生まれた一人娘の真紘。 穏やかで少しおっちょこちょいな宮司の父、自由奔放なコラムニストの母、そしてその家にもう一人、ミステリアスな雰囲気を纏った黒髪の青年がいた。 名前は紺青、家族からは紺と呼ばれるその男、正体はなんと稲荷神社の神使、狐であるという。 献身的で、優しくて、かっこよくて…でも少し真紘に過保護すぎるような…? そんな魅力的な彼に真紘が心惹かれぬ筈はなく、とはいえ寝食を共にする家族のような存在、ひいては神の使いとなれば、『親戚のお兄ちゃん』のような距離感で淡い恋心を我慢するような ...